光(PBM)と磁場(PEMF)が研究のなかで最も確かな足跡を残してきたのが、組織を修復し、傷を治す領域です。血流・ミトコンドリア・コラーゲン合成・抗炎症——複数の経路から、身体本来の治癒力を底上げします。
傷の治りは、細胞がどれだけエネルギーを使えるか、酸素と栄養がどれだけ届くか、炎症をどれだけ早く収束させられるかで決まります。赤色光・近赤外線はミトコンドリアのエネルギー産生(COX 活性化)と血流を高め、磁場(PEMF)は誘導電流を介して骨芽細胞や線維芽細胞のはたらきと抗炎症の経路に作用します。
がん治療(化学療法・放射線)に伴う口腔粘膜炎に対して、光(PBM)は国際的な支持療法ガイドライン(MASCC/ISOO)で推奨されています。これはがんを治療するものではなく、治療に伴う副作用を和らげる支持療法であり、医療の管理下で行われます。PBM の用途のなかで最も確立したもののひとつです。
磁場(PEMF)は、1979年に骨折非癒合の治療補助として FDA 承認されて以来、整形外科で長く使われてきました。骨芽細胞の増殖や BMP・TGF-β の上昇を介して骨形成を支えます。
糖尿病性潰瘍や難治性創傷に対して、光(PBM)や磁場が治癒を促すという報告があります。血流改善と細胞活性化が背景にあると考えられています。
術後の浮腫・疼痛の軽減や回復の促進に、光・磁場を用いる報告が蓄積しています。炎症の早期収束と組織修復の後押しが期待されています。
磁場(PEMF)や低出力超音波(LIPUS)による末梢神経再生の促進について、包括的レビューが報告されています(巻末の注目論文を参照)。まだ発展途上の探索領域です。
※ 創傷・術後・神経の問題は、必ず医療の管理下で扱うべき領域です。ここでの整理は、その補助としての可能性を研究知見から見たものです。
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